海底ケーブル陸揚げ管路工事・新HDD工法
新HDD工法
日本の沿岸地域に於いては、海底ケーブルの陸揚げ地点として適切な砂地や遠浅の場所が少なく、従来型のV字形埋設工法が困難な陸揚げ地点が多いという特徴があります。
弊社は、長年に渡り石油掘削用のドリルカラーやスタビライザー、MWDセンサーケース等を製作してきましたので、多くの関係各社様のご協力を得て新HDD工法の普及に取り組んできました。
近年、自然保護条令が厳しくなり、沖縄地域や小笠原地域では、サンゴ礁の破壊が禁止されました。沖縄の慶良間列島や久米島で国定公園や自然公園が制定され、従来工法のV字開削ができなくなりました。
海底ケーブルの陸揚げ地点において、漁船のアンカーによる損傷事故や台風や高波などに起因する地形の侵食による海底ケーブルの露出損傷が発生しています。
これらの海底ケーブルの損傷被害を低減し、海岸の地形が比較的複雑な地点でも低コストで海底ケーブルの陸揚げ工事を可能にするために、新HDD工法の普及のために営業活動を展開してきました。
新HDD工法の特徴は、陸上の掘削地点の作業面積が約2000㎡以下と比較的小さい面積で掘削工事が可能であることと、掘削装置を設置する陸上の作業場の土地が約200mと短く掘削工程を簡素化することにより大幅な工事費の削減と工事期間の短縮が可能となります。
新HDD工法による弧状堀削工事は、海岸の地形や地質に広く対応できるため、珊瑚礁の海岸や比較的地質の硬い地点でも低コストで海底ケーブルの陸揚げ管路工事が可能になります。